スプリント、WiMAXにグーグルのアプリケーション採用へ
ニューヨーク(ウォール・ストリート・ジャーナル)米通信大手スプリント・ネクステル(NYSE:S)が新しい「WiMAX(ワイマックス)」技術に基づいた無線通信ネットワーク向けのモバイル機器について、米グーグル(Nasdaq:GOOG)による一連のインターネット・通信アプリケーションを搭載する方針を明らかにした。スプリントにとっては新技術の展開に弾みがつく一方、グーグルには米携帯電話業界での大きな前進となる。
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スプリントは加入者数ベースで米国3位の携帯電話会社。最近、無線インターネット接続事業を手掛けるクリアワイヤー(本社・ワシントン州カークランド)との提携を通じてWiMAXの全米ネットワークを構築すると発表した。両社は、2008年末までに1億人にサービスを提供する計画。WiMAXは長距離伝送が可能な無線通信技術。スプリントは、携帯電話、ノートパソコンやその他の機器による無線インターネット接続が、ケーブルを使用した場合とほぼ同様の速度・価格で実現できるとしている。
スプリントは、自社のWiMAX向け機器について、インターネットのほか、多様なマルチメディアサービスへのアクセスの玄関口となるウェブサイトを提供する計画。取り決めに基づき、グーグルは同サイトにウェブ検索機能を提供する。スプリントはまた、電子メールサービスの「Gメール」や予定表の「グーグル・カレンダー」など、人気の高いグーグルのモバイルアプリケーション一式を同サイトに統合する。
スプリントWiMAX部門を率いるバリー・ウェスト氏は「クリアワイヤーが市場投入するWiMAX製品にグーグルのサービスが提供されるかは明らかでない」と述べた。クリアワイヤーはコメントを避けている。
価値の高い無線周波数帯の次回の入札について、グーグルは新しい規則を設けるよう米政府への働きかけを強めて奮闘しているが、そうした中でのスプリントとの提携となった。グーグルは、携帯電話会社が新しいアプリケーションや機器にネットワークを開放するよう義務づけたい考え。
ウェスト氏は、携帯電話各社が厳しい制限を課している、米イーベイ(Nasdaq:EBAY)傘下のスカイプなどのインターネット電話用アプリケーションを含め、スプリントは自社のネットワークをどのサービスからも遮断する意図はない、と語った。ただ、とりわけ広い帯域を必要とする動画・音声サービスを提供する企業は、消費者に対する高品質サービスを保証するため、スプリントに割増金を支払う必要がある公算が大きい、と述べた。
同氏はまた、提案されている「ネットの中立性」の規則に関する議論ついて「一部のインターネットサービスに関して、通信会社が他社より速度の速いサービスを提供するのを阻む」とした上で「スプリントは自社ネットワークについて、すべてのアプリケーションプロバイダーに平等なアクセスを提供する」と語った。
ネットの中立性に関する規則の推進を図る消費者団体パブリック・ノレッジの広報担当者、アート・ブロドスキー氏は「通信業界で、一層多くの(ウェスト氏の)同僚が同じように開かれた見識を持っていないのは残念だ」とコメントした。