イーベイの7-9月期は赤字、スカイプ関連の特別費用で【WSJ】
ニューヨーク(ウォール・ストリート・ジャーナル)米インターネット競売大手のイーベイ(Nasdaq:EBAY)が17日発表した7-9月期決算は、成長を促進するための同社の努力が奏功していることを示した。ただ、中核のネット競売事業へのてこ入れ策はまちまちな結果をみせている。
http://it.nikkei.co.jp/business/news/index.aspx?n=RSBVB4888%2018102007
7-9月期は、傘下のインターネット電話(IP電話)サービス部門スカイプに関連する特別費用13億9000万ドルを計上したことから、純損益が赤字となった。スカイプ関連の特別費用を計上することについては、すでに今月1日に明らかにしていた。
ただ、海外ネット競売事業から、チケット転売サイトのスタブハブ、電子決済サービス部門ペイパルに至るその他の事業が、30%の増収を可能にした。イーベイはまた、07年通期の売り上げ見通しを上方修正した。
メグ・ホイットマン最高経営責任者(CEO)はインタビューで、「強い四半期だったと私は見なしている。10-12月期に向けたわれわれの戦略については満足している」と述べた。
決算はナスダックの取引終了後に発表された。イーベイの通常取引終値は前日比2ドル(5.18%)高の40.60ドル。その後の時間外取引では一段高となっており、40.77ドルで取引されている。
イーベイは、オンライン発券、オンライン決済、広告など、ネット競売以外の事業への多角化を進めてきた。これが中核の競売事業の伸びの鈍化をある程度相殺するのに寄与している。競売事業は同社売上高の3分の2近くを占める。
7-9月期は特にペイパルと実効税率の低下が寄与した。ペイパルの売上高は4億7000万ドルと、35%増加。他の小売業者やウェブサイト向けの決済サービスであるマーチャント・サービスが、ペイパルの売り上げを押し上げた。
イーベイは、製品検索機能の改善などを通じて、同社の競売サイトへ買い手を呼び戻す努力をしてきた。ただ、競売事業には依然として弱さの兆しがみられている。競売を含むマーケットプレイス事業の売上高は26%増の13億2000万ドルとなったものの、総出品数は5%減の5億5600万件となった。ネット競売で販売した品物の売り上げ総額は14%増の144億ドル。
一方、スカイプ関連の特別費用はイーベイの多角化戦力にとっては打撃となった。イーベイは、2005年にスカイプを26億ドルで買収した。ホイットマンCEOは、イーベイがスカイプ買収で設定していた目標の一部を達成できていないことを認めた。
スカイプがアクティブユーザー数などの業績目標の一部を達成したことから、イーベイはスカイプ株主に報酬を提供することを決めた。ただ、ホイットマンCEOによると、スカイプは売上高や粗利益の目標は達成しなかった。イーベイは、スカイプ事業の価値減少を反映させるため、評価損を計上することを決めたほか、スカイプのトップを交代させ、ユーザーとのかかわりを増やすことなどに注力するようスカイプの戦略を設定し直した、とホイットマンCEOは述べた。
ホイットマンCEOは「われわれは当然、評価損計上については失望している。正しい戦略を完全には持っていなかった」と述べた。
7-9月期のスカイプの収入は9800万ドルと、前年同期比96%増加した。登録ユーザー数は81%増の2億4600万人。
イーベイの7-9月期決算は、純損益が9億3600万ドルの赤字(前年同期は2億8100万ドルの黒字)、1株損益は69セントの赤字(同20セントの黒字)。売上高は18億9000万ドルと、アナリスト平均予想の18億3000万ドルをやや上回った。スカイプ関連の費用を除いた1株利益は41セントと、トムソン・ファイナンシャルが集計したアナリスト平均予想の33セントを上回った。
2007年通期については、売上高の見通しをこれまでの73億-74億5000万ドルから76億-76億5000万ドルに上方修正。ただ、スカイプ関連の費用を理由に、1株利益の見通しは1.08-1.12ドルから19-21セントに引き下げた。
[2007年10月18日]