FCC委員長、既存の無線通信網の開放に反対
ラスベガス(ウォール・ストリート・ジャーナル)米連邦通信委員会(FCC)のケビン・マーティン委員長は1日、既存の無線通信ネットワークを大半の外部機器に開放するよう求めている申請に対して反対する考えを明らかにし、携帯電話サービス会社の幹部らを喜ばせた。
http://www.nikkei.co.jp/news/kaigai/media/djCBZ2582.html
同委員長が反対姿勢を表明したのは、米イーベイ(Nasdaq:EBAY)のインターネット電話サービス部門スカイプが提出していた申請。消費者がどのような種類の電話、無線機器、ソフトウエアでも選択できるようにするため、FCCに既存ネットワークの開放を迫っていたハイテク企業にとっては失望されるものだった。
同委員長は同日、通信会社によるネットワークの開放を促すFCCの取り組みがすでに成果を上げ始めているとして、無線通信ネットワークの開放に関する新たな規則は必要ない、との見方を示した。
当地で開催中の「移動体通信業界展(CTIA)2008」での午前の講演で、同委員長は「業界がオープンな無線通信プラットホーム(基盤ソフト製品)の採用を増やしている状況を踏まえると、業界全体に共通する条件をこれ以上導入するのは時期尚早」と語った。
ハイテク各社は規則の変更を求めて積極的にロビー活動を行っている。インターネット業界団体「オープン・インターネット・コアリション」のエグゼクティブディレクター、マーカム・エリクソン氏は、プレスリリースで「携帯電話サービス会社が開放性について協議しているものの、すべての消費者にかかわる既存の携帯電話機市場は依然として閉鎖的だということを認識するのが重要。通信各社が約束を実行するかどうかをみる前にFCCがスカイプの要請を退けるのは大きな誤り」と指摘した。
スカイプが2007年2月、FCCに対して1968年のカーターフォンをめぐる事案の判断の適用を申請したことで、無線通信ネットワーク開放への関心が喚起された。カーターフォンの事案では、米AT&T(NYSE:T)など従来型の固定通信会社に対し、消費者が家庭で使用する電話について、契約している通信会社からのレンタルや購入ではなく、自由に選んだ端末でネットワークへ接続できるよう認めることを義務付ける判断が下された。